2つの太陽が重なるとき

昨夜、めっきり冷えてきた静かな夜の空気を感じながら、個展「A Song of Twin Suns」の搬入をしてきました。いよいよ明日から開催となります。なので、今日はぽっかりと開いた空白の一日のようになっているので、最近感じていることなどを書きたいと想います。

搬入は、一つ一つの完結した作品が、今度は、会場全体の一部として配置されていきます。それは、特大のキャンバスに絵を描くようで、とても楽しい作業です。一つ一つそれぞれの世界がありながら、全体の世界を作っていく。そして、それぞれが、最も適した場所に収まっていく。・・・・・自分がやっていることを何となくただこなしていくのではなく、注意深く見てみると、いろいろな発見があります。遊ぶためには、土台がしっかりしてないとダメだってこととか。いくら良いアイディアが浮かんでも、まず下地をしっかり作らなければ、適した用紙、適したサイズを選ばなければ、いくら頑張っても中途半端なへんちくりんなものしかできません。
きっと、料理もそうですよね。おいしい料理を作るには、下ごしらえが大事。もっと言えば、食材が大事。そして、良い食材を作るには、土が大事。水が大事。陽が大事。・・・・・ああ、そうだ、ここは地球。頭上で輝いているのは太陽。・・・ああ、私たちは宇宙の中にいる! ちょっと急ぎすぎたかもしれませんが、目の前のことから一気に宇宙まで拡大していきました。そして今度は、「私は、それを見ている。」と気づけば、外に向かった意識は、一気に内に向き、自分の心根が、心のあり方がこの世界に影響を与えているんだと、とても大事なんだと気づくのではないでしょうか。・・・・・レンジでチンじゃ気づけない。
前回の記事でも書きましたが、何か大きな目立つことをするのが素晴らしいのではなく、普段の生活でやっていることに注意深くあれば、それだけで意識の転換は起きるのではないでしょうか。
しっかりとした土台できている上で、思いっきり遊ぶ。それが、成熟した大人の“遊び”ではないかと想っています。私もまだまだ修行中ですが・・・・・。

そして、搬入をしながら、やっと私が戻ってきました。全く違いますね、今月。
これまで物語の中では書いてきたし、書いてる間は、私もそれを経験しているのだけど、今、本当に、重力の無いところにいるような、時間も掴めないし、思考も順序立てて考えられないという感じで、出かける予定のある日は、何度もカレンダーと時計を確認して自分の今いる位置を確かめないとダメでした。
自分はここにいてこれをしているけれど、それが、本当ではないような感じがして、もうこの世界は終わるんだと感じました。全く違う生き方が、これから始まるのだろうと思います。

明日からはじまる個展も、一つの区切りとなるのではないかと想っています。
個展の準備も、先月には、ほとんど終わっていました。もし、終えていなかったら、こんな中、絶対にできなかっただろうと想います。そして、あと一つ何かが足りないと感じながら過ごしてきましたが、ようやく最後の最後で、ぴゅんっと飛び込んできた風景で、今回の展示会のピースが全て整い、搬入と同時に、私もちゃんと今この場所にいるという感覚が戻ってきました。

個展のタイトルは、はじめ「A Song of Twin Suns」ではなく、「Gate of Twin Suns」にしようと思っていました。でも、今年に入ってからだったか、「やっぱり、音だよね。音。」と想って、今のタイトルにしました。「宇宙はうたで満ちている」という私の感覚と、ゲートオープンという壮大な感じより、バラバラだった音が重なって一つの音を奏でるという方が、次のスタートには楽しいと想いました。

平面作品と立体作品、そこに何を見るでしょう?
色のある作品と白黒の作品、そこに何を見るでしょう?
作品と作品の間に、何を見るでしょう?
作品とそれを見る人の間に、何を見るでしょう?
作品が奏でる音、みなさんが奏でる音。それが重なったとき、どんな音が会場(空間)に響くでしょうか?
耳を使わず、聞いてみてください。
目を使わず、感じてみてください。
会場を出た後も、そうやって世界を見てみてください。
そこに何を見るでしょう?

今までにない大きなエネルギーの中での開催となります。一体どんなことになるのかわかりませんが、みなさんとこの時を過ごせたらと想っています。

 

地球の音 宇宙の音
どんなうたをうたっているだろう・・・・・?

壊れていくのは 古い世界
不安に思うのは その世界に留まりたいと思うから
勇気をもって 両手を広げよう
その時 新しい世界は その腕に抱かれよう

こっちの太陽と あっちの太陽が重なる 今この時

心に平和を
その時 道は開けます

 

それでは、みなさまのご来場お待ちしています。

> 個展「A Song of Twin Suns」