「惑星<雨>:14.約束の地」より「こことここへの道」

planet-rain「中に入ったら、どうすればいいの?」 ヴィーゼが訊いた。
クリークは、相変わらず淡々と、 「入ればわかる。その後は、ヴィーダーとユイ、そして、オマエたち自身がオマエたちを導くさ。」 と答えた。
「クリーク、僕は・・・。」 ソラは、クリークに伝えたいことがあったが、なかなか言葉に作り上げることができなかった。
すると、クリークは、 「わかっている。そして、オマエはわかったのだろう? オマエ自身と、そして、生命の輝きは、生によるものなのか、死によるものなのか、あるいは・・・。恐れることなど無かっただろう? ちゃんと向き合えば、恐れは消え、それはあらわれる。オマエは、ワタシの瞳を見た瞬間に気づいていたはずだ。」 と言って、ソラの肩にそっと触れた。
その言葉に、ソラは、クリークの目を真っ直ぐに見てしっかりと頷いて答えた。
そして、クリークも、それを受け取るようにソラを真っ直ぐ見て頷いた。
ヴィーゼは、そんな二人を見て微笑んだ。そして、 「クリーク、私たち以外の人たちは、どうなるの? みんな、ここに来るんでしょ?」 と訊いた。
「ああ、もちろん。彼らもここへ来るさ。ここには、時間も距離も無い。それに、ここをエテルナと呼んでいるが、他にもいろんな名前で呼ばれているし、いろんな風景で描かれてもいる。この場所は、この物語を書いている者によって描かれているにすぎない。ここは、場所でもないからな。場所だと思っている間は、決してここへは来られないだろう。オマエたちも、みつけた時に、既にここへ来ていたのだよ。そうだろう? それぞれの準備が整えば、それは起きるのさ。オマエたちがこうしてここへ来たのは、この大きなサイクルの終わりとはじまりの間で、先頭に立って扉を開けるためだ。そして、一つの道を示すためでもあった。だが、道はたくさんある。多くのサポートもある。それぞれの道を通って、ここへ来るのさ。」 クリークはそう言って、満足するように二人を見つめた。

 

― writing: 「惑星<雨>」より抜粋