世界の縁で探索中

searching世界の縁で探索中
常に古くて常に新しい草原が どこまでも広がっている
私は 時の終わりと時の始まりを超えた今 新しい世界の欠片を探している

静寂の音が満ちている
そして 今にも何かが産声を上げそうな気配が満ちている
不意に風が吹いた
それと同時に 視線の先にキラリと光るものを見つけた
私はそこへ走っていくと 小さな海を拾った

掌の中で 小さな波が 時をつくりだした
私が瞬きをすると 掌の中の小さな海は 渦を巻きはじめた
ぐるぐると渦を巻く海は 一回転する度に
ぐるぐると私の掌の中に 入っていった
小さな海が 見えなくなると
私は 海になった

明るくて暗い海の中で 小さな光が瞬いている
私は その光に近づいていった
それと同時に 私はその光景を見ていた
光は 近づいていくと 色とりどりに一層明るく輝きだした
そっと手を伸ばすと 私の手は 光の色に染まっていった
その光景を見ている私に向かって 光が一気に迫りのみ込むと
光は 消え
私は 光になった

何色でもあって何色でもない光の中で 小さな暗闇がたたずんでる
私は知っている あれも私だと
私は その小さな暗闇に 両手を伸ばした
小さな暗闇は 避けるように遠ざかった
私はもう一度 両手を伸ばした
小さな暗闇はブルッと身震いすると 一気に私に迫り飲み込んだ
暗闇は 消え
私は 暗闇になった

静寂の音が満ちている
そして 今にも何かが産声を上げそうな気配が満ちている
常に古くて常に新しい草原が どこまでも広がっている
私は 時の終わりと時の始まりを超えた今 新しい世界の欠片を探している

世界の縁で探索中 また ここへ来てしまった
世界の縁で探索中 この向こうに あるはずなんだ
世界の縁で探索中 まだ 見えない
世界の縁で探索中 知っているのに・・・

世界の縁で探索中
常に古くて常に新しい草原が どこまでも広がっている
私は 時の終わりと時の始まりを超えた今 光を掲げて 新しい世界の欠片を探している

声が聞こえた
もうすぐここへ 光を掲げた みんなが来る