「Everything and Nothing:Ocean」より「個と全」

Forest -2010ああ、落ち着いて。アナタは、溺れたりしないわ。ただ任せておけばいいの。
さあ、力を抜いて。水平線まで行きましょう。
あっ、でも、お静かに。ここは、とてもおしゃべりなのよ。
あの光が見える? そう、水平線の向こうにある光。アナタが来て、帰っていく所よ。
ここは、どこなのかって? ここは、アナタとワタシが分かれたところ。アナタとワタシは、一つだったのよ。覚えている?
ええ、知っているわ。アナタのいた世界では。みんな違って見える。そして、一つになろうとして、争い合っているのね。自分の望む世界が、一番優れているのだから、それに従えと。でも、元々一つだったのだとしたら、どうかしら?

 

― writing: 「Everything and Nothing」より抜粋