投稿者「kozue」のアーカイブ

水色の風:「パンドラの素粒子 ―反転した地平線の向こうから―」

新作「パンドラの素粒子 ―反転した地平線の向こうから―」の連載がはじまりました。
公開場所は、note(note.com)となり、新たに文章作品の購読をメインとして開設した「Blessing Rain, 2nd wing」(note.com/blessingrain2)からお読みいただけます。

今年に入ってから、水色のイメージが視界いっぱいに広がり、そこに反転した地平線の向こうという言葉が重なり、今回の製作へと動いていくことになりました。
制作中は、軽やかで明るく清々しく力強いエネルギーの流れと共にあり、世界中で日々いろいろなことが、目を覆いたくなるようなことも次々と起きていますが、自分自身の中心軸をしっかり意識しながら見てみると、その水面下では、もっともっと深い深い水面下では、とてつもない安心感と信頼感のある大きな大きなエネルギーが動いていて、まったく新しい時代が湧き上がってこようとしていることが感じられます。

水色の風が吹いています。
本当の強さと明るさに満ちた新しい世界は、もうすでにここにあります。平行して、あるいは重なって、すでにここに存在しています。そこに視線を向ければ、その世界はどんどん拡大して、窮屈な凝り固まった価値観も、機械のために生きているような生活も蹴散らしながら抱きしめて飛び超えていくでしょう。
本当の豊かさのためにこつこつ活動してきた方々にはますます光があたり、そして、何より自分自身に視線を向ければ、世界はもっともっと明るく拡大していくでしょう。
視線を向けたものが、あらわれるのだから。

今回の作品が、その一翼となれば幸いです。

 

Blessing Rain, 2nd wingnote.com/blessingrain2

 

 

ひとり

「私はひとりだ」
そう言った途端 彼は世界から目を背けた
「必要とされないなら」 と彼は立ち去り
「必要でないのなら」 と人々も彼から立ち去り
風も木々も鳥たちも 口を閉ざした

「私はひとりじゃない」
そう言った途端 彼は世界と向き合った
「必要なのだ」 と彼は立ち上がり
「必要ならば」 と人々も彼へ手を伸ばし
風も木々も鳥たちも 語りはじめた

「私はここにる」
そう言った途端 彼から幻想が消え去った
「必要なものはここにある」 と彼は世界と共に歩き出し
「あれもこれも必要なかったんだ」 と人々も自分の足で歩き出した
風も木々も鳥たちも うたいはじめた

ひとりを嫌がる人は 自分のことしか見ていない
ひとりを好む人は 自分を含めた世界を見をている
孤独は寂しいことじゃない
世界自身であることなんだ

あなたは ひとりじゃない
私たちが ここにいる
あなたは ひとり
私たちと同じ ひとつだ

 

 

視力

選んでいるようで 選ばされている
望んでいるようで 望まされている
利用しているようで 利用されている
見ているようで 見せられている

取り戻した視力で世界を見てみれば
そのトリックが見えてくる

育てているようで 育てられている
教えているようで 教えられている
生きているようで 生かされている
見ているようで 見られている

取り戻した視力で世界を見てみれば
そのパラドックスが見えてくる

必要ないのに 必要だとされる
問題ないのに 問題があるとされる
足りているのに 足りていないとされる
見ているようで 見えなくさせられている

取り戻した視力で世界を見てみれば
そのギフトが見えてくる

私たちの目が見ているもの
それは どこからやって来たのか
内なる視力で世界を見てみれば
見ていた世界の崩壊と同時に
自ら立ち上がる世界の姿に 目を奪われるだろう

 

 

物質の惑星

自分達の不便を解消しようと もっと幸福を得ようと
内側の力を外側に 道具を施設をシステムを作りだした
そして 外側の多大な発展と共に 内側の力が失われていった

でも ここは地球
内側の要求を 外側に生み出す場
だから それでいいじゃないか

でも ここは宇宙の中の地球
外側の体験を通して それを超える内側の力を呼び覚ますことができる場
だから それを目指してもいいじゃないか

さあ 両手を広げて 大いにこの世界を楽しもう
この地に生まれ この地を去るその時まで
この内側と外側の大いなる循環の輪の中で 真に豊かな創造を今こそここに

 

 

愛の人

愛されたいと 願う人がたくさんいる
愛されたくて 相手を束縛する 注文をつける 攻撃する
愛されたくて 相手に自分を明け渡す 着飾る 目をつぶる
どうしたら 私を愛してくれるの?

愛して欲しかったと 嘆く人もたくさんいる
生まれた環境が悪かった 両親の育て方が悪かった
社会の仕組みが悪かった 人間関係が悪かった
だから 私は愛を知らない 信じない もう諦めた

地球は どうだろう?
愛されなくても ここにいてくれる
愛されなくても 住む場所を食べ物を与えてくれる
愛されなくても たくさんの多様な体験を学ばせてくれる
愛されなくても 宇宙の中を運んでくれる

どうして 自分の望む愛の形でなきゃ受け取ろうとしないのだろう
どうして ここに存在しているということだけでは満足できないのだろう
どうして 世界は生命で溢れているのに孤独だと言うのだろう

あれでなくちゃ こうしてくれなくちゃ
あれを手に入れなくちゃ こうゆう状態じゃなくちゃ
不満はつのり 不足は不足を呼んで 苦しむばかり
でも それらを解放した時 本当に必要なものが目の前に 愛と共にどっと流れ込んでくる

外側の世界は自分の内側の世界の反映
愛の人は 世界に愛を見る
どんな環境も どんな状況も あなたが本当の愛に気づくため
あなたがその愛に目を向ければ 溢れるほどの愛が すでにここにあったことに気づく
そして その開かれた目で世界を歩いていくならば あなたの世界は愛に満ちていき
これまで愛に条件をつけていた自分が可笑しく思えてくるだろう